医中誌Web講座


日常の診療から論文執筆、看護研究など、“文献”を必要とする場面はたくさんあります。そんなとき文献をどんな方法で探してきましたか?

これまで冊子体→CD-ROMと進化してきた「医学中央雑誌」。国内の文献を探すのならこれがおすすめです。そして当院でも2001年2月からはインターネットでの検索に契約変更しました。ぜひお試し下さい。

このコーナーでは便利な使い方を“医中誌Web講座”としてお知らせしていきます。

第1回 「医中誌Webってどんなもの?」
第2回 「ご存じですか?検索語選びの落とし穴」
第3回 「文献のかけ算・たし算をしてみよう!」

第1回 「医中誌Webってどんなもの?」

 



医中誌Webの検索スタート画面です。
URL
http://login.jamas.gr.jp/enter.html

 

医中誌Web(いちゅうしウェブ)の概要と、院内での利用方法を紹介します。

医中誌Webでは1987年からの国内出版雑誌約2,400誌の文献データをキーワードや著者名などから探すことができます。その領域も医学・看護学、そのほか周辺領域と幅広いものです。

院内での利用はインターネット用のLANに接続しているパソコン+WWWブラウザから可能です。(その他の場所からはユーザー名等を入力してもログインできません。)

URL http://login.jamas.gr.jp/enter.html

上記のアドレスにアクセス後、ユーザー名・パスワードを入力してログインしてください。同時にアクセスできるのは一台のみです。

*特別な方法として・・・
院内限定の情報ページ
から医中誌Webへワープできます。
とても便利ですのでご利用下さい。

また図書室でも常時1アクセスを確保しています。ご利用のかたは司書までお申し出下さい。検索マニュアルも用意しています。

注意!
検索を終了する時は必ず  ボタンを押してください。
この操作をしないでブラウザだけを閉じると、接続したままの状態が続き、10分間他の人がログインできません。
 



医中誌Web検索画面

 

医中誌Webの新機能

・複数年のデータをまとめて検索できます!
   これまでのように何枚もCDを交換する手間がはぶけます

検索語のマッピング機能
  自由な言葉が同義語辞書により医中誌の統制語に導かれる機能

・メール転送ができます
  検索した結果を指定したE-mailアドレス宛に転送できます


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第2回 「ご存じですか?検索語選びの落とし穴」

 


2回目の医中誌Web講座です。
今回はちょっとコツが要る検索語選び、つまりキーワードについてお話しします。

*但しこの注意点は5月のG.W.までの仕様になります。
G.W.明けに医中誌Webはバージョンアップを行いますのでご承知おき下さい。
詳細は図書室からのNEWSをご覧下さい。

 

◎まず医中誌にloginしたら「BASIC」 か 「BASIC MODE」 をクリックして、右下図の検索画面を出します。
 そして入力フィールドにキーワードを入力しますが、その時以下のことにご注意ください。

・アルファベットの大文字と小文字は、異なる文字として認識されます。
例:「aids」ではAIDS文献はヒットしません。


医中誌Web 「Basic検索画面」

・漢字一文字での検索は出来ません。
例:「胃」や「癌」など

・スペースを含む語は、スペースの直前に「\」を入力します。
例:Apolipoproteins\ E (スペースは半角スペースを入力してください。)現在この方法は検索不能です。(バージョンアップ時に改善されます)


・著者名検索は全角カタカナでも可能ですが、医中誌側で名前の読み方を統制しているため、実際のヨミと異なる場合があります。漢字検索の方がもれがありません。


ドロップダウンで検索項目を選択します。
検索項目にはキーワード、著者名、収載誌名
著者の所属機関名の4つがあります。

特に指定をしないで検索すると
すべてのフィールドを対象に行われます。

画面下の項目(発行年、論文形態など)
であらかじめ絞り込みをすることもできます。

 


・漢字検索では、異体字に注意します。
例えば「齋藤」を「斉藤」で検索しても求める結果は出ません。
文献に記載されている漢字で検索する必要があります。


医中誌では「文字列サーチ」による検索を行うので、基本的に、検索はすべて「部分一致」になります。ふつうのやり方で「完全一致」や「前方一致」などの機能は、現在のところ使えません。(検索の”タグ”を使ったやり方では「完全一致」が可能です。)

適切なキーワードを選んでもれのない検索をしてください。
次回は“掛け合わせ検索に関するテクニック”を取り上げる予定です。

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第3回 「文献のかけ算・たし算をしてみよう!」
〜and, or (論理演算子)を使用した検索方法〜

 


 

今月は論理演算子を使っての検索をしてみましょう。
医中誌Webでは使っている感覚がなくても
裏で掛け合わせ機能が動いています。(and検索)
複雑な検索をするには下記のやり方をぜひマスターして下さい。

1.まずはand(アンド)検索の方法<論理積>

二つ以上の条件を全て満たす文献を求めるにはand(全て含む)検索をします。

下の図1は医中誌Webの検索ボックスを切り取って拡大したものです。
例として「消化器外科領域のクリティカルパスの文献を探すとき」はどんな式になるでしょうか?


 

図1: 消化器外科領域のクリティカルパスの論文を探すとき

それぞれこのように入力したふたつの検索は、同じ結果が得られます。
これは医中誌Webではスペースはandとして認識されているからです。

 

2.次にor(オア)検索をしてみましょう<論理和>

 同じものを指す用語が複数ある時、論文によって使用している語が違うことがあります。
その場合にor(どれかを含む)検索をすることによってもれのなく文献を探し出せます。

 図2はクリティカルパスについて探すときの例です。
 クリティカルパスは「クリニカルパス」とも言いますので、両方を合わせて検索します。

 


 

図2: クリティカルパスもしくはクリニカルパスの論文を探すとき

 

 

 

例えばこの場合単独で検索すると・・・

   「クリティカルパス」・・・1109件
   「クリニカルパス」・・・1104件

ふたつの論理和を出した上の結果では1114件でしたので、この場合大きな違いは出ませんでした。これはマッピング機能が働いているためです。
しかしもっと文献数の少ない用語の場合や、マッピング機能が働かないキーワードを検索するときはこの機能がとても有用です。

 

例:「床ずれ」と「褥創」と「褥瘡」と「褥創性潰瘍
   「アスピリン」と「Aspirin
   「シェーグレン症候群」と「Sjoegren症候群」

この場合は太字のキーワードがシソーラス用語。この用語にマッピングされる。

 

では最後に論理演算子をまとめてみましょう。

この医中誌のやり方はそのまま国外文献検索データベースのMEDLINEでも使えます。
MEDLINEでは"and" , "or" の他に"not" (論理差)も使えます。

これはたとえばホームページで情報を検索するときなどにも応用できる考え方なので、覚えておいて損はないです。


 

表1: 
キーワードに条件を与えるために下記の記号(演算子)が利用できます。
(AとBはそれぞれキーワードを表します。)

働き 記号名(名称) 用例
AとBの両方が一致する検索 AND(論理積) A and B
AまたはBを検索 OR(論理和) A or B
優先順位の明示 括弧 (A and B) or C

 

 

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